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人材開発

  • マネージャーの指導はなぜすべるのか ─正しい指示こそが指導だと思い込んでいるかもしれない─ CHRO FORUM

    どんな組織のマネージャーにも、その使命は2つある。第1に、組織の目的を理解した上でチームの力を結集して期限までに目標を達成すること、第2に、一人ひとりの部下の能力を高めて成長を促進することだ。例外としては、日本のプロ野球のように、一軍監督が主にペナントレースでの勝利を優先し、二軍監督が選手の育成を優先するという分業形式のケースもある。しかし、基本的には企業でも官公庁でもNPO法人でも、あらゆる組織は、目標達成と部下の成長を両立させることが求められている。ところが、功を焦るマネージャーは、部下を統率することで業績目標を達成しようとする傾向が強い。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年11月1日

  • 「体験」をキーワードにマーケティング理論で人事を考える─職場ではなく売場の発想をしてみると─ CHRO FORUM

    人が活動する場所として、人事部門は「職場」を想定し、マーケティング部門では「売場」を想定する。職場で社員に期待されるのは、会社の目的を理解し、目標を共有し、その達成に協力して邁進することである。一方、売場でお客様に期待されるのは、商品やサービスへの関心を高め、ロイヤルカスタマーとなって会社に収益をもたらすことである。 これを人間の心理の面から考えると、どちらもその場所に好感を持ち、積極的に行きたくなる場であることが条件と言えるだろう。 マーケティング部門は、売場にお客様に来てもらうために、お客様の満足度を高め、不安、不信などを取り除くために、様々な努力をする。これに対して、人事部門は職場に社員に来てもらうために、社員の満足度を高め、不安、不信を取り除く努力をどれほど行っているだろうか。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年10月1日

  • 心理的安全性を部下の2つの権利の視点から考える
    ─上司の指示に対して「疑問権」と「異論権」が行使できるか─
    CHRO FORUM

    心理的安全性というキーワードが、人事部門でもテーマとなっており、最近はそれを実現するための研修も目立つ。ただ、その研修の内容を見ると、従来のコミュニケーション研修の焼き直しに過ぎないものもある。確かに、チーム内における心理的安全性とは、チームの中でメンバー同士が信頼し合える環境をつくることで実現する。私は心理的安全性とは、コミュニケーションの技法の延長線上にあるものではなく、「リーダーの権利」と「メンバーの権利」の構造を把握するところから出発すべきだと考える。 企業における管理職を想定した場合に、労働法規や会社の就業規則を前提にして、管理職(リーダー)は以下のような権利を持っている。もちろん、独断で決定できるものではなく、上司や組織の機関決定が必要なものもある。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年9月2日

  • 小手先の増収・増益対策の誘惑に負けない経営をする ―「動物園の目的」に集中した旭山動物園の経営から学ぶ― CHRO FORUM

    勝者は、本質的な目的(=組織の存在目的)に基づいて自らゲームのルールを作っていく。敗者は、本質的な目的を忘れ、環境から与えられたゲームのルールの中で小手先で対応する。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年8月1日

  • 昇格の決め手は「過去の成果」よりも「柔軟な学習力」だ ―新たな状況に対応する社員のパワーは「学習への意欲」から― CHRO FORUM

    「井上支店長は、西日本で複数の支店の開業を成功させ営業推進部長に昇格したが、期待された成果が出せない」、このようなケースが目立つとしたら、支店長の努力を問うよりも、人事部門としてのテーマは、「昇格制度の設計と運用」に疑問を持ち、その改善や改革を考えることかもしれない。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年7月1日

  • 人の成長可能性を発見する方法とは ―過去の実績をもとに将来に推測延長するだけで良いのか?― CHRO FORUM

    新人の配属先を決めるとき、チーム編成を考えるとき、あるいは昇格者を決める場合において、「本人の将来の成長可能性」を読み込むことは最も重要なポイントである。人材は将棋の駒ではない。将棋の駒は敵陣に入ると初めて働き方が成長変化するが、人材の働き方がいつ、どのように変化するかは未定である。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年6月3日

  • 会議の品質向上を考えたことはありますか? ―意思決定の場である会議スタイルは旧態依然かもしれない― CHRO FORUM

    今回は、企業の生産性の低さの原因の1つが「会議の品質」であることに注目し、「会議の改革」についての手段を紹介したい。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年5月7日

  • 新入社員が直面する4大ストレスを理解するには ―学生から社会人への結界を超える場面で感情の揺らぎ― CHRO FORUM

    4月になると、街には一見してわかる新入生、新社会人の姿が目立つ。その表情や身のこなし方には、希望と戸惑いが感じられる。学生から社会人へ、結界を超えた世界に入った若者は感情的に大きく揺さぶられる。その表面上の爽やかな振る舞いにもかかわらず、次のような4大ストレスに直面している。ところが、先輩達は過去に自分が経験したストレスを断片的にしか覚えていない。今回は、新人が直面するストレスをテーマに、先輩や上司がどのように対応するのが望ましいかを考えてみよう。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年4月1日

  • 即戦力を期待して採用した社員に活躍してもらうには ―現場の管理職に採用面談の演習を、配属時には自己理解の研修を― CHRO FORUM

    皆さんの会社では、必要に応じて人材を採用し適切なポジションに投入してチームを活性化することに成功しているだろうか。日本の典型的な企業では、新人採用からの育成パターンが多く、即戦力として採用される社員に対しては、「中途採用」というやや差別的なイメージを含む表現がされている。昇格に関しても、「入社何年目」といった表現や「特定のポジションにn年とどまった後に昇格対象者とする」など、年次による階層別の管理が行われる傾向が強かった。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年3月1日

  • 経営理念は示すだけでは空振りになる ―日常の判断基準として質疑応答の中心にセットされているか― CHRO FORUM

    経営者の方で、「うちの社員はここがだめだ」と不満を言う人がいる。そして、社外のコンサルタントを招いて、「経営理念を徹底したい」と依頼することがある。しかし、経営理念は教え込むもの、暗記させるものだろうか。そもそも経営理念がなぜ必要なのだろう。私は、「人間は誕生から死に至るまで無条件に生きる権利がある」のに対して、「組織は社会に存在する権利を自ら証明する必要がある」と考えている。その証明方法が、まず「経営理念」の表明である。社会の中で企業の営みを継続する権利を証明するものが「経営理念」だ。例えば、1946年に創業したソニーの前身である東京通信工業では設立趣意書を発表していた。その一部を以下に引用する。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年2月1日

  • 昇格とともに感染する「過信菌」と「保身菌」には消毒が必要 ―社員の成長過程と自己保存欲求から生まれるリスク― CHRO FORUM

    今回は、組織における管理職・経営陣が失敗する典型的なパターンを2つのキーワードから考えてみる。 私たちは組織から能力を認められて、昇格をしたりリーダーを任せられる度に2つのネガティブな「ばい菌」に感染していく傾向がある。それは第1に「過信菌」、第2に「保身菌」である。・・・(続きを読む)

    掲載日:2024年1月10日

  • PDCAサイクルに加えてOODA(ウーダ)ループを磨くべき時代 ―計画を墨守するよりも観察力を鍛えて柔軟に勝つ― CHRO FORUM

    ジャパン・クオリティと呼ばれるように日本製品の品質が世界的評価を確立したのは、「品質管理」「PDCAサイクル」といった手法が導入され普及した成果が大きい。PDCAの特徴は「計画」である。組織が無計画で統制がとれない運営をすると、ヒト、モノ、カネ、情報、時間といった経営資源を浪費してしまう。これを防ぎ、目標に向けた経営資源の最適配分を決めることが計画の効果である。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年12月1日

  • マネージャーの経年劣化を防ぐ ―人事部門として何を提供できるのか― CHRO FORUM

    新任マネージャーは、その問題解決能力や人間関係構築力を期待されて登用される。これは、会社員であろうと、野球やサッカー等のスポーツの監督やヘッドコーチでも共通している。ところが、有能であるはずのマネージャーの能力は、時間とともに劣化してしまう傾向がある。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年11月1日

  • 経営幹部はなぜ怒るのか?―正しい怒りと、誤った怒りを区別できているか?― CHRO FORUM

     怒りは私たちの基本的な感情の1つであり、多くの人が経験する。特に、経営者の怒りのエネルギーは、組織全体に影響を及ぼし、経営風土を決定する。今回は、経営者が怒りを発するプロセスを考察する。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年10月2日

  • 指示待ち社員を主体的社員にするために上司ができること―条件付き質問によって、思考力と判断力を磨く― CHRO FORUM

    現場から人事部門に寄せられる不満として、「最近の若手社員は指示待ちである」「主体性がない」という指摘が目立つ。先輩や上司から見れば「一を聞いて十を知りすばやく行動をする」「機転の利く爽やかな社員」を期待しているのかもしれない。しかし、それは無理な話だ。若手社員は ベテラン社員に比べれば知識経験が不足しており、行動が未熟であるのは当然である。その彼らをどうやって一人前に育てていくかは、先輩や上司にとって託された責任だ。若手を批判するのではなく、自己流の指導のバージョンアップこそ必須である。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年9月1日

  • 採用活動で志望理由にこだわるのをやめよう―採用後のミスマッチを前提にした取り組みが必要― CHRO FORUM

    多くの企業が採用活動において重視するのは、①志望理由、②知識、③経験、④技能、⑤自己理解、⑥組織風土、チーム文化との親和性ではないだろうか。採用面接で面接担当者は「どうして我が社を志望されましたか」という質問からスタートすることが多いのではないだろうか。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年8月1日

  • ChatGPTを活用する部下が上下関係を揺るがす―情報武装した部下が上司の知識を超えるとき― CHRO FORUM

    「私は入社3年目で仕事を一通りできるZ世代の社員です。直属上司が精神論で付け焼き刃のコーチングをしてきます。この上司に自分の要望を適切に伝える方法を3点おしえてください」。読者の方はその質問にどんな答えをするでしょうか。こんな問いかけを受けたら、「上司批判よりもまず自分の能力を高めるべきだろう」と反応するかもしれません。しかし、以下のような答え方もあるでしょう・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年7月3日

  • 新人育成の担当者が発揮すべき能力―急いで自己の経験を伝えるよりも、焦らず新人の可能性を信じる― CHRO FORUM

     4月に入社した新人が働きはじめて半年経つと、高揚感が去り、現実の厳しさに気づいて不安が芽生えてくる。この時期に、新人を直接指導する立場の責任は重い。新人には、次のような5つの制約から大きなストレスがかかっている。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年6月1日

  • 新人育成を成功させるための考え方―タスクのリストだけでなく、演習型、考察型、確認型の3軸を工夫したい― CHRO FORUM

     新人の育成には各社とも真剣に取り組んでいる。だがその効果は満足できるものだろうか。人事部門の話を聞くと、「多くのエネルギー投入し選び抜いて新人を採用したのにすぐに辞めてしまう」あるいは「予想よりも成長が遅く現場から人事が批判される」といった悩みが多い。その原因は、「現場の期待」と「新人の期待」の間のミスマッチの拡大である可能性が高い。 社会人の基礎的なスキル、会社の使命や行動基準を含め新人への研修は重要な入り口である。しかし、数週間であれ数ヶ月であれ、新人研修だけでその成長が約束されるわけではない。 最も重要なのは、現場で新人を直接指導する育成担当者と配属部門の直属上司の育成技能が充分であるかどうかにかかっている・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年5月8日

  • 能力発揮に有効な性格診断の使い方―性格検査を活かして自己理解・他者理解を進める効果― CHRO FORUM

    性格診断を社員の配属のための適性検査と限定的に考えているとしたら、ぜひ考え直してほしい。私自身が性格診断の有効性に気づいたのは、自分の性格のタイプやスタイルを理解することで、いわば自分自身の取扱説明書を自覚できたという実感を得たからだ。人事部門として性格診断をする最大の価値は「社員が自己理解を深めることで他人に優しくなれる」ということにある。別の表現をするならば、「自分と異なる性格の相手と対立するのではなく、補完関係をつくることが目標にできる」ということだ。私は、実際に事業会社の経営層の性格診断を行い、その結果を相互理解する研修を行うとチームワークが顕著に向上していることを実感している。・・・(続きを読む)

    掲載日:2023年4月3日

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