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2022年9月15日 

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企業価値創造経営の本質(第36回)
事業ポートフォリオ・マネジメントについて
考える(第8回)

手島 直樹

小樽商科大学大学院 商学研究科 教授

 過去4回にわたり、M&Aの基本を確認してきたが、今後の連載ではM&Aに関する実践的なテーマを議論していきたい。最初のテーマとして、M&Aとアクティビズムの関連性を取り上げることとし、今回から数回にわたって考えていく。

M&Aアクティビズムの増加

 グローバルでアクティビズムが活発である。そのテーマとしては、取締役会関連、経営・事業戦略、ガバナンス、バランスシートなどさまざまであるが、特にM&Aをテーマとするアクティビズムの重要性が高まっている。2017年にはM&Aアクティビズムがアクティビズム全体に占める割合は36%であったが、2019年には47%にまで上昇し、2021年には43%となり高水準を維持している。一方、日本においては、キャッシュリッチかつPBR1倍割れの企業をターゲットとし、株主還元を引き出すバランスシート型アクティビズムが主流である。グローバルのトレンドとは様相を異にするが、日本企業の約4割がPBR1倍割れであることを考慮すると、あえて難易度の高いテーマでアクティビズムを行う必要もないということだろう。

2022年9月15日

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