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財務マネジメント・サーベイ

企業はどのように
財務意思決定をしているのか?
日米比較調査結果の暫定報告

井上 光太郎

東京工業大学 教授

山崎 尚志

神戸大学 教授

上原 美歩

東京工業大学 技術支援員

はじめに

 筆者たちファイナンス研究者グループは、世界の主要先進国のCFOを対象とするグローバル・ビジネス・アウトルック・サーベイを、日本CFO協会の協力の下、毎四半期に実施している。2019年3月期調査については、特別調査として日米企業が刻々と変わる経営環境の下でどのように年間計画を調整し、財務的意思決定をしているのか、そこに日米で違いがあるかを解明するための日米同時調査として実施した。日米ともに、このようなテーマでの大規模調査は初めてのもので、米国においてはニューヨーク証券取引所が協力し、日本においても東京証券取引所に本調査の集計結果を報告予定となっている。日本では東京工業大学教授の井上光太郎と神戸大学教授の山崎尚志、米国ではDuke大学教授のJohn Grahamが中心となって実施した。一般に企業財務の学術研究は、全上場企業の株価や財務データを用いた実証分析が中心だが、そこでは企業の財務意思決定を行っている財務責任者が、実際にどのような見通しや判断基準をもって資金調達や投資を行ったかまでは明らかにできない。財務意思決定者に対する本サーベイは、その意思決定の背景を直接探ろうという試みである。

 このサーベイは、同一企業に対して2019年3月と2020年3月の2回の連続した調査を実施し、企業が1年間の間に生じる様々な環境変化の中で、どのように意思決定を調整していくかを明らかにすることを目的にしている。第1回目の調査は、2019年3月1日から3月末までを回答期間として、全上場企業の財務責任者への郵送と日本CFO協会会員の企業財務責任者に対するオンライン調査を併用で実施した。フォローアップとなる第2回調査は2020年3月に実施予定であり、第1回調査でご回答いただいた企業の再度のご協力が本調査全体の成功の鍵を握っている。

 本稿では、第1回の調査結果の中でも、特に年度初めに企業がどのように年度財務計画を考えているかの調査結果を日米比較の視点で報告したい。以下では、特に日米企業の財務状況と財務計画の相違点をまとめ、その解釈を試みる。ただし、ここで示す解釈は暫定的なもので、第2回の調査前に、ぜひ企業の財務責任者の皆様のご意見や解釈をお伺いできればと考えている。

2019年9月17日

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