GLOBAL MANAGEMENT グローバルマネジメント

新世界
─グローバルレベルでの日本のCHROの新たな役割、
スキルについて─
CHRO力その14： License to Operateを確立させるThought LeaderとしてのCHRO

伊藤 武彦

NUCBビジネススクール
研究科長補佐／教授

　自社を超えたグループで実現させる力をつけるためには、前提条件として自社はそのような社会的な力をドライブするにふさわしい企業や組織・人であることが明示的かつ暗黙的に求められるシーンが必ず存在する。それが即ちLicense to Operateであり、この存在意義がSustainabilityの認識と企業活動へのプレッシャーの高まりとともにますます重要性を増している。

　例えば、Sustainabilityに関する統合レポートを出すだけでなく、自社の人材がそれを理解し、それを踏まえて会社のバリューや戦略の価値を下げないようにするだけでなく、高められるようにビジネスをドライブさせているか？──これは研修の数だけでは測ることはできない。研修の実施回数が人事部員の従前のKPIだとすれば、CHROのKPIはこのあたりに存在する。