遅い採用プロセスがもたらす高コスト：
無視できない隠れた危険に気付いていますか？

中川 有紀子

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科前特任教授
BDTI公益社団法人会社役員育成機構理事

常に人手不足の感のある財務部・経理部のトップであるCFOの皆さんの中には、採用プロセスの緩慢さに多少不満を抱いている方も多いのではないか？ どの部署がボトルネックになっているのか？ それは各組織によって多少違うかもしれないが、ご承知のとおり、採用プロセスは企業の成長に欠かせない重要な部分であり、経営戦略の根幹であり、このプロセスの遅れは、企業の成長に深刻な結果をもたらす可能性が大きい。採用プロセスの遅れのボトルネックに対し、人事部採用担当窓口にイライラきたり、一方人事部採用窓口からしてみれば、書類選考の回答の遅い現場マネージャーと、結果を早く知りたい候補者の間の板挟みになっていたり、社内の中で不満が募り、結果的に採用の質が落ちるという最もリスクの高い危険にさらされる。遅い採用プロセスは、組織が急成長にあるとき、または、競争の激化に直面しているとき、または、外部環境が大変革を起こしているときに、さらに大きなリスクになり、成長にブレーキをかけてしまう。