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2023年2月15日 

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 日本企業の経営環境は、政府主導のイニシアチブ拡充(コーポレートガバナンスコード、スチュワードシップコード、伊藤レポートの発刊等)を経て、コーポレートガバナンスの強化、資本効率改善に向けた取り組み、コングロマリット経営の解消、株主還元の拡充の動きが加速している。

 とはいえ、欧米のグローバル企業と比べると、キャピタルアロケーションに対する意識が十分とは言えず、EPS成長率やROE水準、つまり事業の成長率や資本の効率性が劣後しており、その結果、バリュエーションにおいても日本企業の本来の実力が表されている状況にない。

 特に注目すべきは、「日米間の企業における投資と資本政策への取り組みの違い」である。そこから見えてくるのは、日本企業の株主還元や資本効率への意識が高まる一方で、「稼ぐ力が米国のグローバル企業に十分対抗できているのか」という課題である。

 近年、日本企業の総還元性向は追いついてきているとはいえ、いまだ米国企業に劣後している。その現象の裏返しとして、自己資本比率が極めて高い。財務の安定性の観点から自己資本比率は重要な指標ではあるが、現状の水準の適正さと資本の使い道が気になるところだ。

2023年2月15日

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