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2021年11月16日 

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 私は現在、NEC本体の業務改革本部長およびシェアードサービス関係会社の非常勤取締役として、NECグループ全体のコーポレート領域で変革を推進している。また、ここ10年ほどグロービス経営大学院で教鞭を執り、経営・再生・オペレーション戦略やイノベーションといったテーマを論じている。本日はこうした視点から、NECにおけるコーポレート・トランスフォーメーションの概要を説明し、後半の対談セッションでの議論につなげていきたい。

NECの業容と業界特性、求められるコーポレート機能

 まず、弊社がどういう会社なのかからお話させていただきたい。

 NECは、ITをはじめとする先端テクノロジーの力で、企業・社会のニーズに応える会社だ。世界一の水準を誇る生体認証(顔認証等)、約1,800名の人材を持つAIなど、幅広い技術を擁し、海底(光海底ケーブル)から宇宙(小惑星探査機「はやぶさ2」)まで、さまざまな局面で社会インフラを支えている。また、顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)導入や生産性の向上に貢献し、日本経済全体の高度化をサポートしている。

 NECの属する「IT業界」は、大きく2つの領域に分けられる。第一に、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)に代表される各種の要素技術をコアに価値を提供する領域である。ここでは分野ごとに、強力なグローバルプレイヤーが存在する。彼らはシナジーの効く技術をモジュール化し、さらなる高付加価値化と、競合排除によるシェア拡大を目指す。技術への大がかりな先行投資がものをいう、技術オリエンテッドな領域だ。

 一方、お客様はモジュールを集めただけではシステムはつくれないので、これらをつなげていくSIer(システムインテグレーター)の手が必要になる。SIerはお客様のニーズと予算に最適なモジュールを見極めて提案・導入し、保守まで含めサポートしていく。顧客オリエンテッドなこの第二の領域では、エリア・業種ごとに強いプレイヤーが存在する。

2021年11月16日

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