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CFOFORUM

2019年9月2日 

リスクマネジメント

グローバルビジネスにおける
情報管理対策の要諦
米国営業秘密法制を踏まえたリスク対策のあり方

第2回 企業の情報管理義務

一色 太郎

一色外国法事務弁護士事務所 代表
米国弁護士(カリフォルニア州・ワシントンDC)

 連載第2回の今回は、企業の情報管理義務および対策指針について解説する。

企業の情報管理義務

 企業およびその役員らは、自社が保有する秘密情報を適切に管理する法的義務を負っている。

 従業員が他者の営業秘密を不正取得・使用・開示した場合、雇用主である法人およびその経営陣にも法的責任が及ぶことがある。例えば、競合他社(X社)から転職してきた技術者(T氏)が、無断で持ち出したX社の営業秘密を新たな職場(Y社)で使用した場合、T氏による不正使用をY社が知っていた、または知るべき状況にあったとされる場合、Y社さらにはY社の役員らも法的責任を問われうる*1

2019年9月2日

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