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2023年6月1日 

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アナリシス

SDGs経営と企業法務(12)
―コーポレートガバナンスの目的と企業法務の機能―

阿部 博友

名古屋商科大学ビジネススクール教授

はじめに

 コーポレートガバナンス・コード(CGコード)の再改訂を機に、法務に求められる機能が拡張し、その期待が高まっている*1。これは、従来の法務機能を拡張して、コーポレートガバナンス(CG)との関わりを核とするコーポレート・セクレタリー業務への期待の高まりと言い換えることができよう。法律の専門家集団である企業法務には、コンプライアンス統括機能、内部統制やリスクマネジメントの補完機能、そして取締役会事務局としてのガバナンス支援機能など様々な役割が期待されているが、今後は「経営」の目線で質の高いCGの実現に貢献し、そうした法務人材から将来は有能な経営者が輩出されることも期待される。そのためには、法律しか興味の無い(つまり法律しか語らない)企業法務を脱却して、広くCGの課題に取り組み、自らの経営感覚を磨き、CGを見据えた経営支援に向けた努力も必要になろう。本稿では、以下に改訂CGコードが求める「資本コストを意識した経営」に焦点をあてて、わが国におけるCGの課題について検討する。

2023年6月1日

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