2025年7月15日

財務モデリング
シリーズ「CFOから見た財務モデリングとその周辺」
第36回 力学時から時間を考えよう その1
~2025年時間の旅③
岡崎 京介
株式会社レジックス代表
事業や会社に関わる計数をExcel上で集計・分析・シミュレーションする財務モデリングの専門家である筆者が、CFOとして実感していることを五月雨的に述べていくのが本シリーズである。
今回は、時系の中で力学時についてざっくり見ておこう。
力学時の進化~宇宙の理解とともに
私たちが普段何気なく使用する「時間」。しかし、その定義は、科学の進歩とともに驚くべき変遷を遂げてきた。特に、天体運動の正確な記述を求める中で発展してきた力学時間の概念は、時間の測定と定義において重要な役割を担ってきた。地球の気まぐれな自転に基づく時間から始まり、安定した天体の動きに基づく時間へ、そして原子の精密な振動を基盤としつつも天体運動の記述に適合する時間へ、さらにはアインシュタインの相対性理論が織りなす時空間の歪みを内包する時間へと、人類は「時間」の正体を追い求め続けてきた。この壮大な旅を、主要な力学時間の系譜をたどりながら紐解いていく。
2025年7月15日