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2024年4月15日 

滅び行くものの価値

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

 建物は、時間の経過とともに自然に劣化していき、最終的には耐用年数が尽きて取り壊される。故に、投資対象として建物を建設する際には、賃料水準や稼働率の見込みに加えて、一定の耐用年数の仮定のもとでの経年劣化を前提として、改修等のための追加的資本支出と最終的な除却損失を予定して、投資採算が計算される。

 つまり、物質としての建物は、竣工時においては建設費用が化体したものとして価値をもつものの、直ちに劣化によって価値を失い始め、最終的には無価値に帰すると予定されているのだが、他方では、無価値に帰すまでの賃料収入の現在価値は、建設費用と維持費用の総額を上回ることも予定されていて、その差額が投資収益として見込まれているわけである。

2024年4月15日

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