2015年2月16日
競争法・贈賄規制のコンプライアンス
宇都宮 秀樹
弁護士
森・濱田松本法律事務所 パートナー
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現在、カルテルや外国公務員に対する贈賄は、日本企業にとって、かつてないほど大きなリスクとなっている。CFOとしても、そのリスクを十分に把握し、職責を果たす際に留意することが求められているといえる。そこで以下では、リスクの概要と、必要なコンプライアンス態勢について述べる。
顕在化しているリスク
1. 多重的な制裁
カルテルや外国公務員に対する贈賄は、多様な制裁が重畳的に科されることに特徴がある。まず想起されるのは、海外当局による高額な制裁金の賦課であるが、従来は調査・制裁の主体は米国や欧州の当局に限られていたのが、近時は各国の当局が調査・制裁に乗り出すことが一般的になっている。
2015年2月16日