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映画は時代を映す鏡
─2021年アカデミー賞:映像ネット配信と多様性の時代─

久原 正治

久留米大学理事
昭和女子大学現代ビジネス研究所特別研究員

 今年のアカデミー賞授賞式は、コロナの影響で例年より2カ月遅れ、4月25日に会場を分散して開催された。恒例のTV中継の視聴者が近年大幅に減少する中、アカデミーはこの危機に際してダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(受容)の戦略で映画の新たな市場を切り開こうとしている。

 今回作品賞を受賞したのは、米国の孤独にさすらう車上生活者女性の貧困を叙情豊かに描いた「ノマドランド」であった。同作品女性監督のクロエ・ジャオは監督賞を、主役のフランシス・マクドーマンは主演女優賞を受賞した。ジャオ監督は中国の国有企業経営層の子女で北京生まれ、15歳で英国のボーディングスクールに送られた後、米国で高校から大学院までの教育を受け、その後米国で映画製作を続けている39歳の中国人である。

 ノミネート作品8本中5本が女性や有色人種を主人公としており、3本の監督が有色人種、3本で主人公がモービルハウス、RV、バンと車種は違うが同様な車上生活の貧困な人々であり、また、助演男女優賞をアフリカ系と韓国人がそれぞれ得ている。映画は時代を映す鏡、中でもアカデミー賞にノミネートされる作品は、世界の移り変わる状況を色濃く反映しており、ビジネスパーソンにとっては、これらの作品を見ることで、ダイバーシティとインクルージョンに新たな道を探ろうとする時代の状況をよく理解することができる。

2021年5月17日

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