2019年10月15日
Insight
会社の競争力を引き上げるCFOの新たな役割⑲
日本企業が本当のグローバル企業に生まれ変わるために
アンリーシュ(呪いを解く)することがCFOの新たな役割
寺川 尚人
テラ・マネジメント・デザイン株式会社 代表取締役社長
株式会社Indigo Blue 代表取締役社長
日本企業は、これまで時代の変化や流れを読んで、変わり身の早さと適応能力の高さで対応してきた。それが良いことに機能する場合もあれば、そうでない場合もあり、より一層正しく見極めるための経営力が、今後ますます大事になってきている。
過去、その時々で欧米で流行りの経営手法、ツール、考え方が、今後経営の主軸となると判断するや否や、今までの経営スタンスは何だったのかと思えるほどあっさりと捨て去り、規定の経営パターンを守り、徹底的に取り入れようとしてきた。また、一部のマスコミも機を見るに敏のごとく、企業の価値を捉え、その時点で世の中を謳歌している企業を褒め讃えるが、それが機能せず、一転、経営に寄与しないで業績に翳りを見せるや否や、手のひらを返すかのように、今までの評価を否定し、経営のスタイルを徹底的に叩く。株主も当然、そのような情報に右往左往されることが多い。経営のハンドルは、ますます大変難しくなっており、従来のルールに縛られている発想、行動、物事の決め方から脱却するアンリーシュのアプローチが、今強く求められている。
単に、短期的な業績だけで会社の立ち位置が振り回されることなく、時間軸を超えて真の企業経営を見てもらうためには何をなすべきなのだろうか?
2019年10月15日