事例に学ぶデジタル活用の処方箋（第三回）
デジタル時代のCFOおよびファイナンス組織
─デジタルテクノロジーを梃にした意思決定高度化─

中野 浩志

SAPジャパン株式会社
早稲田大学大学院非常勤講師 日本CFO協会主任研究員
米国公認会計士 公認情報システム監査人

　グローバル企業における「組織」「プロセス」「ルール」「IT」四位一体の変革を加速化させているのがデジタルテクノロジーである。テクノロジーの中でもCFO部門の武器となるのが「次世代ERP」「クラウド」「人工知能（AI）」「ロボティクスプロセスオートメーション（RPA）」「アナリティクス」「データマネジメント」だ。デジタルテクノロジーを梃にしたファイナンス組織の「ありたい姿」と「ロードマップ」を描く上で、主なテクノロジーの特徴と使いどころをある程度理解しておく必要がある。そこで本稿では「意思決定の高度化」に焦点を当て、関連デジタルテクノロジーの特徴および利活用事例について解説していく。