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2019年7月16日 

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ストラテジー

価値創造経営と
コンプライアンスマネジメントプログラムの
共存に向けて②

和田 浩隆

PwCアドバイザリー合同会社
M&Aトランザクション モデリング&バリューコンサルティング
シニアマネージャー

奈良 隆佑

PwCアドバイザリー合同会社
フォレンジック
シニアマネージャー

長谷島 良治

PwCアドバイザリー合同会社
フォレンジック
マネージャー

M&Aにおけるコンプライアンス視点でのValue Protectionの成功事例

 前回は、M&Aの過程においてコンプライアンス視点で潜在的な阻害要因を特定して適切に対応することが、企業価値創造に寄与するという考え方を紹介した。その実例として、買収段階において対象会社の潜在的な不正リスクを認識した上で買収を実行し、PMI局面で積極的に自社グループ全体のコンプライアンス体制強化に取り組んだ企業を紹介したい。

 A社は海外での事業拡大戦略の一環として某国の同業B社の買収を検討していたが、以下図1にあるように買収前にB社で子会社の販売代理店が絡んだ不正行為が発覚していた。しかし、A社は当該不正行為発覚後にB社を買収した。その後A社はB社買収後にB社を含む自社グループ全体に対して、矢継ぎ早にコンプライアンス体制強化に係る取り組みを打ち出している。具体的には、グループ全体に対するコンプライアンスに係る基本姿勢の発信、グローバルスタンダードの規程やガイドラインの整備、全社的なeラーニングの仕組み導入による周知徹底の強化等、取り組みは多岐にわたる。買収前に潜在的な阻害要因を認識しつつも、買収を機にグループ全体で連動したコンプライアンス体制強化を実現した好例と言える。

2019年7月16日

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