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2018年12月17日 

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Executive

新時代の経理・財務のあり方
[第1回]経理・財務の新時代の潮流

昆 政彦

スリーエム ジャパン株式会社
代表取締役 副社長執行役員

会計ビッグ前夜と会計ビッグバン

 新時代の経理・財務の組織や役割を考えるときに、管理部門全体の変遷を理解する必要があろう。戦後から高度成長時代には、経理部、財務部、社長室、労務部が管理部門として設置された主な機能組織である。経理部は、簿記を主軸に会計報告を行い、財務部は、メインバンクシステムを支える企業側の職務を担うために設置された。労務部は、小さい本社と大きな現場を支えるために、組合を含め労務業務を中心に構築された。事業部制導入までは、社長が戦略を設定する主体であり、社長の戦略をサポートする機能として社長室などが設置された。米国を中心に展開されたコントローラー機能は、日本でも当時の通産省が推進を試みたが、日本では全く採用されなかった。背景としては、株式市場の機能が弱かったことに加えメインバンクシステムが社会経済基盤として構築されたので、会計が企業経営の指針として使われず、外部への経営報告としての会計の必要性は高くなかったことなどが挙げられよう。さらに、戦略設定やモニタリングには社長室が機能していたので、会計からは分断されたプロセスが設計された。

2018年12月17日

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