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2023年5月15日 

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D&Iのある組織で可能になる「多次元の多様性」を、
7つのカテゴリーから考察①
─ドイツ・スイスの多国籍企業聞き取り調査からの示唆─ 

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中川 有紀子

株式会社インヴィニオ
ESG/統合報告書アドバイザリーサービス事業部事業部長
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科前特任教授
慶應義塾大学商学博士

激変する環境下での企業パフォーマンスの向上を目指しながら、一方、多様なメンバーの自律的成長・活躍を活かすことができる、ある意味矛盾も内包する両利きの組織を実現させるためには、企業は、とりわけ人事部、現場管理職は現場でどう対応すればよいのか。

 この難題を解決するための方法として、多様なメンバーをマネジメントして成果を上げている企業の管理職および人事部の行動実態を明らかにする。多様性推進先進国であるドイツ、スイスの多国籍企業(金融、自動車、製薬)7社に対する聞き取り調査(2019年秋)を通して、7つのカテゴリーを抽出した上で、4つの仮説を日本企業に示唆する。

①タスク型多様性と深層的多様性という多次元の多様性が、重要な変数である。

②インクルーシブな組織風土は、多様な組織メンバー全員の能力を最大限発揮させるための土台である。

③D&I両方が同時に備わる組織のほうが組織能力が上がるとすれば、その要因は現場管理職の個別のマネジメントにある。

④メンバー全員の能力を最大限発揮する目的において、D&Iは手段である。

キーワード:多様性&インクルージョン(D&I)、タスク型多様性、インクルーシブ・リーダーシップ、リスキル、個別のマネジメント

2023年5月15日

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