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 現在では多くの企業が発行している「統合報告書」だが、今日は「統合報告書」のもとになっている「統合思考と非財務資本」という考え方を見直し、そこからCFOおよび経理・財務部門が取り組むべき課題についてお話しさせていただく。

「統合報告書」を構成する5つの「指針原則」とは

 まず、「統合報告書」を主幹しているIIRCが示す5つの「指針原則」について説明する。

①焦点を戦略へ
 第一原則は、報告書の焦点を戦略にもっていくことである。まずは、コーポレート自体が戦略を持っているかを見返していただきたい。たとえば、事業部は独自で戦略を立てているけれどコーポレート戦略がない。または、コーポレート戦略、もしくは事業戦略があったとしても、CFOおよび経理・財務が戦略設定や執行に対して関わりが少ない、といったことはないだろうか。そこに大きなギャップがあると焦点がぶれてしまいかねない。報告書には、戦略目的に対してどういうふうに動いていくのか、そもそも戦略自体がどういうふうに設定されたのかを示し、会社の業績や組織がどのように関係していくのかを示してほしい。

②情報の連関性
 社外向けの有価証券報告書、会社案内、営業報告書、サステナビリティレポート、CSR報告書や、社内向けの製造データ、顧客データ、会計データなど、情報はあらゆる形で社内外に出ている。経理・財務の方は、日々、財務諸表を作るだけでも苦労されているに違いないが、会計情報のみをとりまとめれば、ある程度、満足してしまっているのも事実だろう。しかし、この満足では不十分で、「統合報告書」においては、一つひとつ分断されているデータをまとめ、情報にメッセージ性を持たせなければならない。そのためには、情報が戦略や実績にどうつながっていくのかを洞察するところまでが求められている。

③将来志向
 会計学者は「会計そのものに過去という概念がある」と言うが、実務家の我々からすると、過去はもう過去であり、将来に向かっていくのが「経営」である。報告書には、過去ではなく「これからどういうふうに会社を経営していくか」という将来像を示すべきである。さらに付け加えるならば、「会社自体がどうあるか」というよりも、「社会に対してどういうインパクトを与えるか」ということが重要で、報告書には「将来、社会にどういう影響を与えるのか」という点を明示する。過去から脱して将来に向かって方向性を打ち立てることが、あるべき経営サポートであり、社長および執行者に対して寄り添っていくことが求められている。

2019年1月18日

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