2021年7月1日
GLOBAL MANAGEMENT グローバルマネジメント
新世界
─グローバルレベルでの日本のCHROの新たな役割、
スキルについて─
CHRO力その18: GAFA時代にデータの塩梅を決める力
伊藤 武彦
NUCBビジネススクール
研究科長補佐/教授
先日、知り合いの方とオリンピック後の日本、社会、世界はどうなっていくのかについて雑談のようなブレストをしていた。曖昧で不確実性の多いテーマでのブレストは思考や気づき、アイデアに関して大きなきっかけを産み出すことが経験上多かったり、新たなBig Pictureを与えてくれたりする。特に今回のオリンピックは、こういうテーマを前提に考えると(医療、衛生といった)これまでにない視点がたくさん加わってきているので、従来の常識的な考え方などに大きな問いをいくつも投げかけていることに気づかされる。
こういうときに過去にしがみついた思考からすぐに脱却でき、アップデートできるスキルがあるかないかで、その後の行動に差が出てきてしまう。かといって、先走り過ぎても無駄骨になるかもしれない。しかし、この無駄骨を何本置いてきたかが後々効いてくることもある。そして、こうした矛盾したテーマに答えを出して、リードしていくことがCHROのミッションでもあるのではないだろうか? ということで、今回は塩梅を決めたり、過剰反応を予防するというテーマである。
2021年7月1日