2024年3月15日
大規模量的緩和を修正へ。
「副作用」が強まり日銀がついに動く?
磯山 友幸
経済ジャーナリスト
千葉商科大学教授
「消費者物価は去年までと同じような右上がりの動きが続くと予想している。そういう意味でデフレではなく、インフレの状態にあると考えている」
日本銀行の植田和男総裁は2024年2月22日の衆議院予算委員会に出席し、日本経済の現状についてこう述べた。前任の黒田東彦総裁以来、物価上昇目標として「2%」を掲げてきた日銀だが、海外でのインフレなどの余波もあり、国内でも1年以上にわたって2%を超える物価上昇率が続いてきた。それでも植田総裁は、まだ本格的なデフレ脱却に至っていないというスタンスを崩してこなかったが、ここへ来てようやく現状を「インフレ」だと認定したことになる。
2024年3月15日