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2023年7月18日 

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会計不正を学ぶ⑥(最終回)
─海外子会社の不正─

辻 さちえ

株式会社ビズサプリ
代表取締役
公認会計士・公認不正検査士

はじめに

 今回は海外子会社の不正の事例を紹介していく。

 海外子会社は、

・距離が離れている

・言語や文化に違いがある

・規模が小さく、特に経営陣や経理責任者に対して内部牽制を十分に取る体制が難しい

といった特徴があり、親会社からの目が行き届かないことで、不正が生じやすく、その上発見しづらい。特にここ数年は、コロナ禍により親会社から直接往査することが叶わなかったことで、ますます現地の様子が見えなくなっているという状況であろう。

 海外子会社の不正事例を分析していくと、親会社側からのモニタリングがほとんど実施されておらず、海外子会社の状況を把握できていない事例が多い。このような場合、海外子会社の経営陣に対して全く牽制が効いていないこととなり、不正の温床となりうる。ここ数カ月で親会社の事業部門、コーポレート部門、内部監査、そして監査役等による海外子会社への往査が一斉に再開してきているように思う。往査する際には、海外子会社の不正リスクは高まっているという認識のもと、親会社の各部門が連携をしつつ、特に経営陣に対する牽制を意識することが重要である。

2023年7月18日

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