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稀少すぎて値のつかない
経済学書の経済学

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

 根岸隆氏は、「経済学のタイム・トンネル」(1984年)において、川口弘氏の「ケインズ経済学研究―「一般理論」基本体系の吟味」(1953年)を紹介し、極めて高く評価しているが、この本は「古本屋のリストに出ることも滅多になく、品がないから値段もつかないというたいへんな稀覯本」なのである。

 優れた本を幻の稀覯書としておくのは惜しいわけで、実際、1999年に版元を変えて新版が出ている。稀覯書になるということは、当然にこの本に対する経済学研究者の強い需要があるということだから、出版事業の立場からいえば、新版を出しても売れる目途が立つということである。

 さて、新版が出れば元版は古書価が下がり、稀覯書ではなくなったのか。この点は不明だが、「品がないから値段もつかない」本なのだから、要は本が出てこなければ取引がなされず、取引がなければ値段もなく、値段がなければ値段の変化もわからないということである。そもそも、稀覯書として本当に高価だったのかも不明なのである。

2022年4月15日

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