2020年3月16日
ジェンダーギャップ
久原正治
久留米大学理事
昭和女子大学現代ビジネス研究所特別研究員
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①Invisible Women:
Exposing Data Bias in a World Designed
for MenCaroline Criado Perez
Chatto & Windus, March 2019 -
②女子の選択
橘木俊詔
東洋経済新報社 2020年1月
世界の企業にとり女子の登用と活躍推進は経営の大きなテーマとなっている。昨年12月4日に発表された2019年度FT and McKinsey Business Book of the Year Awardは、働く場での女性差別を、女性の実態を示さない様々なデータのバイアスで明らかにした“Invisible Women”に贈られた。本書はほかにもいくつかの賞を得ており、話題になっているようなので紹介したい。
著者は39歳の英国のジャーナリストで有名なフェミニスト活動家である。本書では、英米だけではなく世界中の、主として働く場での男女格差に関するデータを400ページ以上にわたって詳細に検討し、人類の歴史は男性標準の歴史であり、人類の半分を占める女性は標準から外れた存在として様々なデータから除外されてきており、ビッグデータの時代に入ってもデータは男性中心になっていることを明らかにしている。
2020年3月16日