2017年6月15日
ファイナンシャル・マネジメント
ソーシャルインパクトボンド(SIB)①
堀内 勉
多摩大学大学院 特任教授
青山学院大学大学院 客員教授
2017年2月13日、経済産業省の主催で、2016年度健康寿命延伸産業創出推進事業「ソーシャルインパクトボンド導入モデル事業報告会」が行われた。
ソーシャルインパクトボンド(SIB)とは、「民間資金を活用した官民連携の成果連動型支払」の意味で、行政コストの削減と社会的課題の解決を同時に目指す新たなプロジェクト手法である。
行政、投資家、NPOなどの非営利組織、評価機関が連携して、社会的成果に基づく質の高い行政サービス提供を実現することを目的としている。仕組みとしては、ある特定の行政サービスを複数年にわたりNPOや社会的企業など、事業遂行のノウハウを持つ民間事業者に委託し、その事業費を投資家から調達する。その際、あらかじめ当事者間で可視化された成果を設定しておき、事業が実際に成果を上げた場合に、削減された行政コストを原資に行政が成功報酬を支払うというものである。
2017年6月15日