2025年7月15日

米国弁護士 秋山の視点
沈黙する市民、叫ぶ「金」
―スーパーパック制度とアメリカ民主主義の矛盾―
秋山 武夫
ニューヨーク州弁護士
アメリカにおける政治献金の制度
アメリカにおける政治献金の制度は、大きく3つの類型に分類され、それぞれに異なる法的枠組みと規制が設けられている。
第1に、個人献金である。これは、個人が候補者、政党、あるいは後述の政治活動委員会(パック)(Political Action Committee, PAC)に対して行う献金を指し、最も基本的な形態である。連邦法(連邦選挙キャンペーン法)に基づき、個人が1人の連邦候補者に対して寄付できる金額には上限が設けられており、2025年現在では、予備選挙及び本選挙ごとにそれぞれ3,300ドルまでとなっている。さらに、政党やパックへの寄付についてもその上限が細かく定められている。
2025年7月15日




