2023年8月18日
グローバル・コミュニケーション
分けることと分かること
猿橋 順子
青山学院大学国際政治経済学部教授
一般社団法人グローバル・ビジネスコミュニケ―ション協会理事
はじめに
ことばは、私たち人類が暮らしている世界を表そうとして生まれた産物である。ことばは物事を分ける。もともとはつながっていることを分ける。地球環境や生態系を考える際、ことばがもつ功罪がこう問われたりする。地球がこんなにも傷つけられてしまったのは、人類がことばでもって自分たちの外界を二元論的に切り分け、本来あるつながりを断ち切ってしまったからだ。本来あるつながりを無視して地球を資源化してきたからだ。今こそ、つながりを取り戻せ。ことばで理解するのではなく、肌で捉えよ、心で感じろ、世界とのつながりを――
2023年8月18日