2026年6月1日

CLOの役割の本質とは
―企業文化の担い手として―
中村 豊
アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社 リーガルアドバイザー
はじめに
「光陰矢のごとし」―この2026年4月に企業法務を生業として40年を迎える節目にあたって、企業のCLOという立場から引退することを決心した。これまでのキャリアを振り返ると、企業法務を取り巻く環境の大きな荒波の中でいろいろなサイズの船(企業)に乗り換えながらも、最後は無事に静かな港まで辿り着いた心境である。その航海の途中、多くの素晴らしい上司・先輩・後輩に恵まれたことが私のキャリアの最大の幸福であり、かつ財産であった。さらに今回、CLOを引退するにあたり、日本CLO協会より本連載の機会をいただいたのは身に余る光栄である。
思い起こせば、私の40年の企業法務キャリアのうちの半分以上は、4つのさまざまなタイプの企業(ベンチャー系企業、2つの日系大企業、外資系企業)のGC・CLOとして、企業法務部門の最適解を求めてきたことになる。それらを経て得た経験則については、かつて拙著*1において、なるべく体系的に議論したつもりであるが、本連載では、また違った角度から「(単なる個人の集合ではなく)組織全体として企業経営に貢献する法務部門のあり方」について、これまでのキャリアを通じて感じたテーマについて、雑感的に述べさせていただきたいと思う。どうか最後までお付き合いいただければ幸いである。
2026年6月1日





