2018年4月16日
ストラテジー
M&Aを通じた価値創造に向けて[後編]
─M&Aに経済的規律を取り入れる─
スティーブ・スローマン
PwCアドバイザリー合同会社
M&Aトランザクション モデリング&バリューコンサルティング
パートナー
和田 浩隆
PwCアドバイザリー合同会社
M&Aトランザクション モデリング&バリューコンサルティング
シニアマネージャー
「M&Aを通じた価値創造に向けて[前編]」では、M&A投資を成功に導き価値を創造するために必要不可欠な要素として、プレディール段階(M&Aの初期的検討段階から契約締結・クロージング前までの段階)で実施すべき定量分析の重要性に着目した。
2部構成の後編となる本稿では、買主側がより詳細で広範な財務・非財務データを取得できる状況となるポストディール段階で、検討可能となる定量分析、その目的と在り方に着目したい。
ポストディール段階での定量分析には以下の目的があると考える。
・プレディール段階で想定した前提条件や仮説を検証すること
・より詳細で広範な財務・非財務データを活用することで価値創造機会の所在を改めて精査する。対象会社の戦略および事業計画を策定する中で、情報アクセス制限があった状況から分析レベルをさらに深掘りさせる
次章から、ポストディール段階で買主側が実施すべき各種分析の在り方について論じていきたい。
2018年4月16日