2018年2月15日
ストラテジー
M&Aを通じた価値創造に向けて[前編]
─M&Aに経済的規律を取り入れる─
スティーブ・スローマン
PwCアドバイザリー合同会社
M&Aトランザクション モデリング&バリューコンサルティング
パートナー
和田 浩隆
PwCアドバイザリー合同会社
M&Aトランザクション モデリング&バリューコンサルティング
シニアマネージャー
M&Aの成功要因として、M&Aの対象と買い手において戦略的な親和性があることや、買収後の統合努力が実を結んだことなどが挙げられている。
2部構成の前編となる本稿では、プレディール段階(M&Aの初期的検討段階から契約締結・クロージング前までの段階)における定量分析の重要性を取り上げたい。後編では、ポストディールにおける定量分析を取り上げる。
プレディール段階での定量分析の目的は、買収価格などの条件交渉や意思決定に必要な情報を意思決定者に提供することにある。
ポストディール段階では、プレディール段階で入手困難であった詳細な財務・非財務情報を用いて、プレディール段階における前提条件、仮説、価値創造の機会の蓋然性をより明確にすることである。
上記目的に資する定量分析として、本編においては財務モデリング、データアナリティクス、価値分析の関連性および役割について論じたい。
2018年2月15日