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2017年2月15日 

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ソフトバンクのトランスフォーメーション

 ソフトバンクは1981年設立、2016年で創業35年を迎える。2016年9月期、グループ売上高9.2兆円、従業員数6万6,000人の会社に成長してきた。

 もともとソフトバンクは、パソコンのソフトウェア流通からスタートした会社である。それを広げるためにパソコン雑誌を創刊。インターネット時代を迎える90年代に入ると、1996年に米国やヤフーとの合弁でヤフー株式会社を設立、国内初のポータルサイトYahoo! JAPANがサービスを開始する。2001年、インターネットに注力し、インターネット環境を整えるという意味も含めて、Yahoo!BBという新事業に漕ぎ出す。私がソフトバンクに入社して、関連事業室室長の任に就いたのが、ちょうどこの年である。当時の売上は4,000億円ほどで、その後の15年間で実に23倍の成長を遂げることとなる。

 創業からの20年間で本業が次々に変化してゆき、Yahoo!BBスタートから通信会社の色彩が強くなっていく。2004年、固定通信分野で日本テレコムを買収、2006年にはボーダフォンジャパンを買収する。当時の自社の2倍強の日本テレコムを買収した2年後、日本テレコムを加えた自社よりもさらに2倍の大きさの会社を買収して、傘下に収めて一体経営を行ってきた。その後、2012年から13年にかけて、米国スプリント社、同じく米国ブライトスター社を買収して今日に至る。スプリント買収以前は、売上高も従業員も99%以上が国内という会社であったが、現在は半分以上が海外になっている。そして、IoTの時代を睨んで、2016年にはイギリスの半導体設計企業であるARMホールディングスを傘下に収めた。

 利益で見ると、私が入社した2001年時点では200億円の赤字であった。2002年にはYahoo!BBで先行投資を行って約1,000億円の営業赤字を出すが、2005年には600億円の黒字に転換。2015年の営業利益は9,995億円と、10年間で16倍の成長を果たした。現在は利益の約7割を国内通信事業が稼ぎ出している。

 2015年には、ソフトバンクモバイルがBBやテレコム、Yモバイルといった国内通信事業を吸収合併して統合。社名もソフトバンクと変更した。同時にそれまで持株会社であったソフトバンクはソフトバンクグループとなり、Sprint、ARM、国内通信(ソフトバンク)、流通(ブライトスター)、ヤフー等の事業会社を統括している。

 次々に本業を変えながらも、そこで学んだこと、経験してきたことの一つひとつが蓄積となって活きている――それが、ソフトバンクという会社の特徴の一つである。その中では本業を侵食してしまうケースも多かったが、ソフトバンク35年を振り返ると、本業を侵食し、脱皮し、凌駕することに挑戦し続けた歴史ともいえる。その中で「『情報革命』で人々を幸せに」という企業理念は一貫して貫かれており、この先の未来にもさまざまなチャレンジを始めようとしている。

2017年2月15日

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