2026年6月15日

グローバル・コミュニケーション
つながりとかかわり
猿橋 順子
青山学院大学国際政治経済学部教授
多文化関係学会理事
映画『オールド・オーク』
先月、映画『オールド・オーク』を観た。イギリス北東部の、かつて石炭産業で栄えた街が舞台である。20世紀を通して産業化を根底で支えた炭鉱は閉鎖され、今や街の人口は減り、人々の暮らしには倦怠感が漂っている。若者たちはもてるエネルギーを健全に発散する機会もなく、たむろしては刹那的に鬱憤のはけ口を探している。そんな街にシリアからの避難民が一台のバスで到着する。住民への十分な説明がなく始まった難民受け入れは、あちこちに波紋を呼び……。
場面設定は2016年。シリアではアサド政権による抑圧と国外からの「軍事支援」によって紛争が熾烈を極め、避難民の急増に先行きが見えない国際情勢を背景とした作品である。
2026年6月15日





