2020年9月15日
ファイナンシャル・マネジメント
『インパクト投資拡大に向けた
提言書2019』の概要
堀内 勉
多摩大学社会的投資研究所 教授・副所長
2020年4月19日、Global Steering Group for Impact Investment(GSG)国内諮問委員会(GSG国内諮問委員会)は、『インパクト投資拡大に向けた提言書2019』を、ホームページで公開した。
本提言書は、2015年に公開した同名のレポートの続編で、2020年4月に同じくGSG国内諮問委員会が公開した『日本におけるインパクト投資の現状2019』を踏まえ、インパクト投資に関する内外の進捗状況を概観するとともに、今後、我が国で必要とされる取組みを提言するものである。
この5年間を振り返ると、2014年当時の日本のインパクト投資の市場規模は169億円で、これが2019年には4,480億円へと大幅に成長している。第一生命保険、野村アセットマネジメントといった機関投資家、資産運用会社、地域金融機関などの市場への参入も始まったほか、2015年には年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がPRI(責任投資原則)に署名し、さらに2017年には、国内株式において3つのESG指数を選定し、運用を開始した。
2020年9月15日