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野球映画とベースボール映画
~日米の組織原理の違いを考える~

久原 正治

昭和女子大学 グローバルビジネス学部長

 野球を扱った映画が好きで、小学生の時に見た別府の漁師の息子の立身出世物語「鉄腕投手・稲尾物語」(1959)以来、野球が出てくる映画はかなりの数を見てきた。この1月は3本もの野球映画が映画館の大画面で次々と上映され、どれも楽しむことができた。

 戦前バンクーバーに移民して苦しい漁師生活を送る日本人2世たちが団結し、犠打を駆使して体力に勝るカナダ人チームに勝利していく「バンクーバーの朝日」(2015)は、戦前の現地の日本人町や野球場を精巧に再現し、堅守とバントやエンドランのチーム野球でリーグ制覇に至る過程を、妻夫木聡はじめ若くて人気のある俳優達を起用して時代の雰囲気を細密に描いたよくできた映画だ。同じ時代に台南の嘉義農林が日本人監督の下、日本人、漢人、高砂族の混成チームで団結して甲子園の決勝に進む台湾映画「KANO~1931海の向こうの甲子園~」(2014)は、監督役の永瀬正敏はじめ出演者たちの熱い演技で、3時間観客を飽きさせずに映画館を感動の渦に巻き込む出色の大作だ。同じ甲子園を舞台に繰り広げられる汗と涙の物語「アゲイン 28年目の甲子園」(2015)は、かつて不祥事で甲子園に行けなかった川越の球児たちが、28年後マスターズ甲子園に挑戦する。前の2作に比べると、その28年間の各プレーヤーの人生と絡めた筋書きが少し長すぎで、中年の主役中井貴一をはじめとするプレーヤーたちの動きはややぎこちなかったが、それでも観客の多くが最後は涙して映画館を出ていた。

2015年3月17日

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