2025年10月1日
マネジメント・アイ
人事こそ、データ活用の主役へ
第4回 データドリブン人材配置の新潮流:スキルとパーソナリティの統合アプローチによるROIC経営実現
諸橋 峰雄
マーサージャパン株式会社
組織・人事変革コンサルティング シニアプリンシパル
ピープルサイエンスチーム リーダー
第3回では、日本企業の70.3%がジョブローテーション制度を採用しながらも経験則に依存している現状を指摘し、P-J fit(個人と職務の適合性)とP-O fit(個人と組織の適合性)の両面を科学的に評価する必要性を論じた。第3回で提起した「科学的根拠に基づく人材マネジメント」の必要性は、最新研究により一層明確になっている。Sackettらの分析によれば、認知能力テストだけだと成功要因の10%未満しか説明できない *1。さらに、Murphyによる調査結果では、新規採用者の46%が18ヵ月以内に退職し、その89%がスキル以外の要因によるものだった*2。具体的には、コーチャビリティ(26%)、感情知性(23%)、モチベーション(17%)、気質・性格(15%)で、スキルは僅か11%に過ぎなかった。
2025年10月1日




