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2025年10月1日 

米国弁護士 秋山の視点
農耕社会と狩猟社会
─日本と米国の雇用観と組織文化の比較分析─

秋山 武夫

ニューヨーク州弁護士

はじめに

 日本とアメリカの違いを譬えて、よく使われる表現に「“農耕社会の国日本”と“狩猟社会の国アメリカ”」というものがある。この言葉に対する受け止め方は各人各様と思われるが、現在の日本と米国の違いを実にうまく言い表していると思い、紹介させて頂く次第である。

農耕社会の特徴

 農耕社会では、春になると田植えの準備が始まる。田畑に水を引いて土を耕す。4月には田植え、夏には水の管理と稲刈りの準備が行われ、秋には収穫が得られる。農耕社会に特徴的なものは、①稲作のためのインフラやプロセスが出来上がっており、このシステムをフォローし、守り抜くことにより稲作の目的が達成される、②水の確保や水田の管理を含め、全員が同じことを行う、③結果として、関係者はほかの人が何をやっているかよく分かっており、コミュニケーションの役割は少ない、④稲作の既存のモデルの中での改善や工夫はあっても、大幅な変革は想定されない、⑤オポチュニティを取ることより、いかに自然災害等のリスクを回避するかが重要となる、⑥一番の人為的リスクは水争い等の紛争で、これを回避するための調整がリーダーの役割となる、といったことが挙げられるのではないか?

2025年10月1日

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