2023年2月15日
事例に学ぶデジタル活用の処方箋・二章
企業の社会価値見える化と企業経営への
統合に向けた最新動向
─バリューバランシングアライアンス(VBA: Value Balancing Alliance )─
中野 浩志
SAPジャパン株式会社
早稲田大学大学院非常勤講師
一般社団法人日本CFO協会主任研究委員
企業が事業活動により生み出される社会的価値を金額換算して開示する動きが広がりつつある。投資リターンと社会や環境への好影響の両立を目指す「インパクト投資」の投資残高も、2021年に世界で初めて1兆ドル(約150兆円)を超えた。
社会に必要とされる企業をいかに適正に評価していくかという議論が深まる中、株主利益だけでなく非財務情報を用いて企業の社会への貢献を評価するという、従来の利益の概念を拡張するパラダイムシフトが起きつつあるといえる。
本稿では、企業の社会価値の見える化と企業経営の統合に向けた最新動向について、事例を交えて考察する。
2023年2月15日