2021年11月1日
人事マネジメント・サーベイ
不確実性の高い社会におけるHRの役割変化
高田 浩史 氏
Ridgelinez株式会社 マネージャー
2020年のパンデミックの発生以来、企業は変化するビジネス環境に適応するために、是正措置(時には抜本的な変革)を講じてきた。その状況下で、日本企業の51%が今後12か月の増収を予測していることを示している(図1)。今後の事業戦略として、半数以上の企業がイノベーション/新規ビジネスを含む戦略的手段を取り入れており、これまでの人材とは異なった多様な人材を必要としている(図2)。これは、企業が直面する主なリスク項目の上位に、「ビジネスに影響を与える革新や破壊のスピード」「多様な人材の期待に応えるマネジメントの必要性」「重要な役割に対する専門人材の不足」などが来ていることからも明らかである(図は省略)。一方で、人員の増加に対しては保守的な企業が多い傾向があり、人材の質の確保や獲得競争への課題が露呈している(図3)。このようなビジネス環境の変化に伴い、「人的資本を活用し、どのように成果を達成するか」というHR部門への期待が高まっている。レポートの後続のセクションでは、HR機能が戦略的で効率的な人的資本の活用を目指した従来の管理中心とは異なる未来型HRへの変革について概説していく。
2021年11月1日