2020年6月15日
グローバル・コミュニケーション
国際コミュニケーション戦略策定の方法(2)
国際コミュニケーション力の企業理念・経営方針からの展開
本名 信行
青山学院大学名誉教授
一般社団法人グローバル・ビジネスコミュニケーション協会代表理事
猿橋 順子
青山学院大学教授
一般社団法人グローバル・ビジネスコミュニケーション協会理事
はじめに
企業は、その企業理念や経営方針に沿った国際コミュニケーション戦略を策定することが求められる。ここでは、日本の飲料会社、サントリーとアサヒを事例に、企業理念・経営方針に応じた国際コミュニケーション力を整理してみたい。もちろん、企業理念・経営方針のすべてが国際コミュニケーション戦略の範疇に入るとはかぎらない。実際には、国際コミュニケーション戦略を策定していく中で、どこまでを範疇に含めるのか、といった議論が生まれることが期待される。ここでは、国際コミュニケーション戦略策定の事例提示を目的とするため、企業理念・経営方針のすべてが国際コミュニケーション戦略の適用内に入ると仮定して議論を進めることにする。
企業理念・経営方針に応じた国際コミュニケーション力
(1)サントリーの場合
以下は、サントリーの企業理念・経営方針の抜粋である。
2020年6月15日