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 新しい経理・財務部門はCFOのリーダーシップのもと、Score Keeper(決算業務、定型的業務)を主体とした機能から、Value Integrator(価値を創造する経理・財務部門)へ、そしてPerformance Accelerator(経営中枢への関与)に変革していくことが求められている。そうした変化にあなたの会社の経理・財務部門は対応できているだろうか。

 本稿では、2017年3月に開催された、経理役員・部長懇話会2016 第2回の講演から、①CFOと経理・財務部門の役割、②コーポレートガバナンスを支える制度・機能・考え方、③関係会社の不正リスクと対処、④カルビーのコーポレートガバナンスと監査機能の要点をお届けする。

①CFOと経理・財務部門の役割

経理・財務部門の現状と課題
 まずは、経理・財務部門をとりまく環境の変化について概観しておこう。日本の上場企業の多くは、すでに連・単倍率が2倍を超えている。つまり、連結子会社の合計は単体と同等以上の比重があることを、我々はまず認識しなければならない。さらに株主の三分の一近くは海外株主であり、東証の1日の取引高の50%以上は外国人の機関投資家によって取引されている。海外機関投資家がいなければ日本の証券市場が成り立たない。

 こうした外部環境のかつてない大きな変化を、財務資料を作成し、提供している経理・財務部門は認識する必要がある。

 経理・財務部門の現状はどうか。本社経理部門は、決算や税務申告といった定型業務に時間の多くをとられ、中途採用者を受け付けない閉鎖的環境の中で、海外子会社との共通言語(英語)の不在、現地採用スタッフの地域限定社員化といった課題を抱えている。

 日本企業の伝統的な経理・財務組織は、担当取締役(CFO)が、経理部門(単体決算、連結決算、税務申告)と財部部門(調達、運用)を統括している。一方で経営計画の立案と運用は経営企画室が担い、経営会議や社長をスタッフ機能として支える構図である。

 一般的にCFOは経理、財務もしくは経営企画のいずれかの出身であり、出身部門の範囲を超えて本来のCFO機能を果たさないケースが多い。連結財務管理体制を考えたとき、全体最適よりも部分最適を優先しがちであるのが大きな課題である。もちろん、あくまで一般論であり、私がこれまでお目にかかった日本企業のCFOの方々の中には、本来のCFO機能を果たされている方が多くおられることも付け加えておく。

連結財務管理機能とDiv CFO(コントローラー)の役割
 CFOおよび経理・財務部門が連結財務管理機能を十分に果たすには、経理・財務・税務といった部門の固定化を防がなければならない。過去の情報ではなく、生きた情報を経営トップだけでなく事業現場に届けるには、組織横断的な横の連携(情報共有)が不可欠である。

 とりわけ事業部門の経理・財務を担う“Div CFO(コントローラー)”は今後、極めて重要な役割を果たすのではないかと思う。Div CFOには事業本部長をサポートすると同時に、生の数字を経理・財務本部へ流すという二つの役割があり、内部統制上もコントロールオーナーとして重要な役割を果たす。

 同時にCFOと事業現場のトップであるCOOが強いパイプを持つことが、連結財務管理を十分に機能させるための要となる。Div CFOの存在が事業現場にとってプラスになることを理解してもらうためにも、CFOとCOOの関係に目詰まりを起こしてはならない。

2017年5月15日

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