2016年11月15日
ヤフー株式会社は1996年1月設立、2016年のグループ売上高6,523億円、営業利益2,249億円、現金残高4,491億円、従業員数9,177人を擁する。マーケティングソリューション事業1,445億円、コンシューマー事業598億円、その他(カード、決済、金融等)206億円。業績は19期連続増収増益を続けている。
本日は、ヤフーの上場グループ会社(株式会社クレオ)時代から含めて約10年間のCFO経験を振り返り、三つの局面に分けてお話ししたい。
局面1:CFOの基礎[クレオにて“経営者”の土台を築く]
第一の局面であるクレオとの出会いは2004年。当時、私は、ヤフーのM&A責任者であった。「エンジニアリングのパートナーを探してほしい」というトップの意向を受けて、探し当てたのがクレオであった。クレオは30年以上にわたる実績と誠実で有能な人財を擁した会社であったが、一方で経営課題を抱えていた。自分で資本提携を手掛けた経緯もあり、役員として経営に加わることとなった。
当時のクレオの経営課題は、「一人当たり売上の低さ」(1,000万円を下回る)、「実際と異なり事業部の利益をよく見せようとする傾向」「赤字体質」(2004年度、▲3億4,600万円)の大きく三つあった。
2016年11月15日