2026年2月16日

グローバル・コミュニケーション
異文化との出会いと「自分再発見」
猿橋 順子
青山学院大学国際政治経済学部教授
多文化関係学会理事
はじめに
私自身は大学の、いわゆる「国際系」と括られる学部に所属しているので、国際化やグローバル化について、基本的には肯定する風土の中にいる。このように前置くということは、昨今、グローバル化そのものを否定する言説に国内外を問わず触れるようになったからである。
グローバル化の多面性
もちろん、無批判、無自覚にグローバル化を礼賛してきたわけではない。グローバル化が生む画一化や文化の商品化という弊害、グローバル化の背後にある帝国主義の残滓と搾取の構造、貧富の差の拡大、開発が優先されることによる環境破壊など、課題はこれまでも多角的に指摘され、解決策が模索されてきた。ただし、これらの問題提起とて、前提として「グローバル化はよいものだ」という価値観が共有されてきたからこそ、立ち止まってその負の局面を省察することが促されたと見ることもできる。
2026年2月16日




