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2025年10月15日 

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VRIO分析から導かれる経営戦略と
それを実行するためのコーポレートガバナンスの役割

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中川 有紀子

青山学院大学経営学部特任教授

はじめに

現代の企業経営において、持続的な競争優位性をいかに構築し、維持していくかは最も重要な課題の1つである。この課題に取り組むための経営戦略論として、米経営学者バーニーによって提唱されたフレームワークVRIO分析に代表される資源ベースの視点(Resource-Based View:RBV)が広く知られている。RBVは、企業が持つ独自の経営資源こそが競争優位の源泉であると主張する。しかし、優れた経営資源を特定し、戦略を策定するだけでは十分ではない。その戦略を組織全体で効果的に実行し、資源を最大限に活用するための「組織的な仕組み」が不可欠となる。この「組織的な仕組み」の構築と機能こそが、コーポレートガバナンスの本質に他ならない。

 本稿では、VRIO分析によって導き出された経営戦略を、コーポレートガバナンスが実際にどのように支え、持続的な企業価値向上へと結びつけていくのかについて、その相互関係性を多角的に考察する。

2025年10月15日

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