2024年12月16日
Insight
企業の競争力を引き上げるCFOの新たな役割㊿
戦略対話を駆使した経営を目指し、エンゲージメントを上げて
自律型の人材を輩出する仕組み作りが競争力の源泉になる
寺川 尚人
テラ・マネジメント・デザイン株式会社 代表取締役社長
21世紀は対話の時代と言われ、如何に戦略的に対話を使うかが、企業の競争力に影響する時代になってきた。経営にどう対話を活かすか、その良し悪しが将来のビジネスを左右すると本気で考えている経営者も多い。
しかしながら、世の中には、コミュニケーションが足りない、情報共有ができていない、ディスカッションをしない現場を生み出している事実もある。
日々の短期的な利益や仕事に忙殺され、物事を放置しすぎたあげく、真剣に掘り下げることもせず、おかしいと思うことを問題視していながら、行動・発言する勇気を持たない人を生み出し続けてきた。結果、組織の健全性や修復に力を注ぐ人材が減り続けていることに歯止めがきいていない。いわば、事を荒立てず、無難にこなすことしかできない人材を多く生み出し、問題意識を持たずに作業をすることが仕事していることへとすり替わっている状況に打ち手が取れていない。
2024年12月16日