2024年10月15日
『一下級将校の見た帝国陸軍』からの洞察
本書は、『「空気」の研究』(1977)の著作で有名な山本七平が自身の帝国陸軍少尉経験を基に、帝国陸軍の組織とその問題点を詳細に分析した作品である。山本は、ルソン島で砲兵隊本部の少尉として過酷な戦争体験をし、その経験を通じて帝国陸軍の実態を描き出している。
第二次世界大戦中の実話であるにもかかわらず、当時の帝国陸軍が現代の組織と不思議なほど本質的には変わらない組織であることが、筆者には非常に驚きであり、なぜ80年近くたっても変われないのか、その根本原因について深く考えさせられた。
2024年10月15日