2019年1月18日
- パネリスト(ご氏名50音順)
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昆 政彦 氏
スリーエムジャパン株式会社 代表取締役副社長執行役員
橋本 勝則 氏
デュポン株式会社 取締役副社長
- モデレータ
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櫻田 修一 氏
日本CFO協会主任研究委員 デジタルテクノロジー部会幹事
株式会社アカウンティング アドバイザリー
マネージングディレクター/公認会計士
CFOを取り巻くパラダイムシフトと期待される役割
櫻田 デジタルテクノロジー部会(旧AI・ロボティクス部会)で、テクノロジーと社会の変化によって、経理・財務の考え方や行動をどのように変えていけばよいかを皆で考えてきました。そこで浮かび上がったのが以下の点です。
①テクニカルスキル(会計・財務・税務・法務)からソフトスキル(リーダーシップ・コミュニケーション・プロジェクトマネジメント)へ。
②業務処理から変化の先取りと仕組みの対応へ。
③結果の分析と評価から将来の事業ストーリーへ。
④組織/管理単位の会計情報からバリュエーションの外部/内部情報へ。
⑤会計期間から事業ライフサイクルへ。
⑥予算・実績管理と分析から資本効率と無形資産・非財務資本へ。
⑦開示から対話へ。
こうした点も踏まえて、まずはパネラーのお二人からあらためて経理・財務の方々に伝えたいことを、お聞きしたいと思います。昆さんからお願いいたします。
昆 いろいろな見方がありますが、私は経理・財務は将来的には明るい職務だと思っています。実は将来あるべき経理・財務部門の姿を、実現できているところはおそらく現状どこにもありません。そういう意味ではチャンスは大です。あとは覚悟を持って、その方向に向かえるか否かで、未来の明暗を分けるのだと思っています。
櫻田 橋本さん、お願いします。
橋本 ここにいらっしゃるような職制が上の方には、「経理・財務の人たちが手を動かす仕事から、頭を働かせる仕事へ変われるチャンスをつくっていただきたい」とお願いしたい。クラウドベースのERPの中で、今後、手作業の仕事はますますシステム化していきます。そのためには、仕事の標準化(単純化)が不可欠です。日本の会社は、各社、独自のプロセスを持っています。ゼロベースで考えて、シンプルかつスタンダードに注目して、環境を変えていただきたいと思います。
2019年1月18日