2018年8月20日
ファイナンシャル・マネジメント
内閣府「社会的事業に対する
資金提供実態に関する調査」について
[後編]
堀内 勉
多摩大学大学院 特任教授
至善館大学院 客員教授
アンケート結果を概観すると、社会的事業に対する年間資金提供金額(フロー)の単純合計は、平成26年度が1,268億円、平成27年度が1,419億円、平成28年度が1,794億円と着実に増加傾向にある。
増減を手法別に見ると、助成は平成28年度に増加、貸付けは前年度比10~20%程度の増加、出資等は前年度比20~30%程度の増加で推移している。なお、助成が平成27年度に減少しているが、これは大規模な財団の傾向に影響されたものと考えられる。
資金提供額の内訳を見ると明らかだが、助成よりも融資の方がかなり大きい。一般的に、NPOやソーシャルビジネスは寄付や助成金に頼って事業を行っているイメージだが、一般の事業会社のように貸付けが事業資金の大きな柱になっていることが伺える。
2018年8月20日