2018年1月15日
ファイナンシャル・マネジメント
ソーシャルファイナンス
堀内 勉
多摩大学大学院 特任教授
青山学院大学大学院 客員教授
前回言及した休眠預金の有効活用との関係で、現在、社会課題を解決するための新しい金融手法として脚光を浴びているのが、ソーシャルファイナンス(Social Finance)である。
ソーシャルファイナンスの定義として明確に定まったものはまだないが、「社会や環境面でのリターンを主目的とした資金配分で、時に経済的リターンも伴うファイナンス」や、「貧困や環境などの社会問題の解決や地域活性化など、社会的・公共的な利益を生み出すことを目的としたファイナンス」などと言われることが多い。
ここで重要なのは「社会的価値」の実現に焦点が当たっていることであり、経済的リターンに加えて、社会的(非金銭的)リターンも同時に追求する、新しいタイプのファイナンス手法だと言うことができる。
2018年1月15日