2017年12月15日
ワールドトレンド
ベトナムCFO協会が
FASS検定をスタート
~ベトナムCFOフォーラム2017実施報告~
2017年11月22日 ホーチミン(ベトナム)
主催:ベトナムCFO協会
共催:日本CFO協会、IAFEI(国際財務幹部協会連盟)、ACCA
6年前の2011年11月に初めてのベトナムCFOフォーラムをハノイで開催してから、毎年開催を続けているベトナムCFOフォーラム。初回は100名程度で半日開催だったイベントも、6回目となる2017年は参加者も300名を超え、丸一日の大型イベントまでに成長した。
テーマも「Future of Finance」と、デジタルテクノロジー時代の経理・財務部門のあるべき姿と課題を取り上げた。日本でも普及しつつあるRPA(Robotics Process Automation)をはじめとした業務オペレーションの自動化、効率化、AIを駆使した将来予測や意思決定支援の高度化といったテーマのほか、デジタル時代に求められるヒューマン・スキルやリーダーシップ、そしてデジタル世代が進出していく未来の職場をどうマネジメントしていくか、など多岐にわたる。6年前には都心部でも信号がほとんど見られなかったホーチミンも見違えるように近代化されていることでもわかるように、ベトナム企業ではこれまでのインフラ整備が進んでいなかったからであろうが、クラウドにしろRPAにしろ、デジタルテクノロジー導入に対する抵抗感は全くない。イベントでの発言を聞いている限り、日本企業との差を全く感じさせないところまで進んでいる。参加しているベトナム人は、大手国営企業を中心としたベトナム企業をはじめ、米国企業、韓国企業、中国企業の現地法人で働いている人がかなりの人数を占めている。英語の同時通訳を必要としない方がパネルにも参加者にも多数見られ英語リテラシーの高さを感じた。しかし日本企業で働いている現地スタッフの参加者はわずか1名であった。日本企業の現地法人で採用しているベトナム人は、こうした最先端の情報に触れている意欲的なベトナム人のコミュニティーから外れている、もしくは外れている人たちしか採用できていないということではないかと心配になる。
2017年12月15日