2021年9月15日
収益認識時点の開示にかかる事例分析
安部 加奈子
株式会社アカウンティング アドバイザリー
公認会計士
収益認識会計基準の2020年改正
企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(以下、「収益認識会計基準」という)は2018年に公表され、その後2020年に改正された。2018年に公表された収益認識会計基準では必要最低限の注記が求められるのみであったが、2020年の改正時において、原則としてIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の注記事項のすべてを含めることとされた。2020年に改正された収益認識会計基準は、2021年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用するとされている(収益認識会計基準第81項)。一方で、2020年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首からの早期適用が認められている(同第82項)。そこで、2021年3月期において早期適用が行われている10社(図表1参照)について、注記事項の事例分析を行う。
2021年9月15日